Gosick「第23話 灰染めのチェスにチェックメイトを告げる」
私が今回取り上げたいのは、「愛情」である。
1つ目の愛情は、ビクトリカと九条の愛情である。物語に出てきた「モンストルシャルマン」としてビクトリカを利用するため、ブロア侯爵によってばらばらとなった2人。しかし、ビクトリカは九条からもらったペンダントで九条を思い、他方、九条は、ビクトリカからもらった指輪でビクトリカを思う。約束は、心を通じ合わせ、たましいを響かせ合う者同士に存在しない輝きらしい。2人は、そのような存在であるからこそ、その身は離ればなれになってしまっても、心は離れず、お互いの言葉を信じ、思い合えるのだろう。
2つ目の愛情は、コルデリアがわが子ビクトリカを思う愛情である。ビクトリカを救うためにビクトリカと入れ替わり、自分とビクトリカを苦しめたブロア侯爵への復讐を遂げたコルデリア。この選択は、本当にビクトリカの事を思っていたならば、良い選択だったのかはわからない。もしかしたら、2人で逃げて、少しでも親子の時間を作る方がよかったのかもしれない。しかし、今後一切、ビクトリカがブロア侯爵に苦しめられることのないように、子を守るため、自分の命をかけてビクトリカと入れ替わる道を選んだコルデリアの行動は、母が子を守りたいという愛情からのものであったと感じた。
今後、第2の嵐である戦争が始まることとなる。その時に、この作品では対象的に描かれている、自分のために戦うブロア侯爵と、他人のため(九条)のために戦うビクトリカがどのように描かれていくのかが楽しみである。